製造現場や整備工場で日常的に活躍しているコンプレッサー。
その動作が不安定になり、「圧が上がらずエアツールが動かない」「立ち上がりが最近遅い」といった症状が続くと、生産ライン全体に影響を与えかねません。
一見すると故障を疑ってしまう状況でも、実は環境要因や消耗品の詰まり、ちょっとした設定ミスが原因であるケースは意外と多くあります。
この記事では、圧力が上がらないときの背景や現場でできる対策、そして専門点検を依頼すべきタイミングについて詳しくご紹介します。
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目次 |
圧力が上がらないときの仕組みとリスク
コンプレッサーは「吸気 → 圧縮 → 吐出」のサイクルで空気を送り出しています。
このサイクルのどこかで不具合が起きると、必要な圧力まで達せず、設備の性能が大きく低下します。
圧力不足が引き起こす主なリスク
エアツール・設備の能力低下
本来のトルクが出ず、作業品質が安定しません。
電気代の増加・機械への負荷
圧力が上がらないため運転時間が長くなり、エネルギー効率が悪化します。
予兆を見逃すと故障につながる可能性
小さな詰まりや環境悪化でも、そのまま放置すると重大なトラブルへ発展することもあります。
圧力の低下は、単なる“使用感の変化”ではなく、機器全体の健康状態を示す重要なサインです。
圧力低下の主な原因
現場で多い原因から、検索でも多く挙げられている技術的な理由まで、幅広く整理しました。
配管からのエア漏れ
継手の緩みや経年劣化によるピンホールなど、わずかな漏れでも圧力が上がらなくなることがあります。
工場全体の老朽化した配管が原因で、コンプレッサーが「故障しているように見える」ケースもよくあります。
フィルターや吸気口の詰まり
吸気フィルターが詰まると吸気量が不足し、十分に圧縮できません。
粉じんが多い環境では、とくに詰まりが早く進行します。
ドレン排出不良・オイル劣化
水分や汚れが内部に溜まると、性能低下や錆の進行につながります。
オイル式の場合、劣化が進むと圧縮効率は大きく低下します。
周囲温度の上昇・通風不良
真夏や密閉空間では、熱がこもり能力が極端に落ちます。
・西日が直撃する屋外設置
・小型コンテナ・物置内
・他の機器との密接配置
こうした環境は、とくに要注意です。
現場ですぐにできる対策3選
設置環境の改善
通風性の確保、日射遮蔽、換気扇の追加など、環境改善は最も効果的な対策のひとつです。
温度上昇は性能に直結するため、夏場は特に注意が必要です。
フィルター清掃と詰まり確認
粉じんが多い環境では毎週点検が理想的です。
目視での確認だけでも効果があります。
ドレン・オイル・消耗部品の定期点検
ドレン水の量、オイルの色や粘度、フィルターなどの交換時期を確認しましょう。
消耗品の劣化は圧力低下の大きな要因です。
修理・点検を依頼する判断基準
「どこまで自分たちで対応し、どこから専門業者へ依頼すべきか」。この判断は現場でもよく迷われます。
以下のような症状がある場合は、早めの点検をおすすめします。
・圧力が上がらない状態が継続している
・吸気環境の改善・清掃をしても改善しない
・再起動を繰り返す、異音がする(モーター、ベアリング、弁の劣化の可能性)
・バルブ閉め忘れではないのに圧が上がらない
・立ち上がりが急に遅くなった
・圧力スイッチが誤作動しているように見える
・ベルトの緩み・スリップが見られる
・逆止弁の異常が疑われる(逆流音・圧が保持されない)
これらは内部劣化のサインであり、放置すると修理費が増大するケースも珍しくありません。
まとめ | 圧力低下は「環境 × 点検」で防げます
コンプレッサーは、工場の“空気インフラ”を支える重要な存在です。
圧力が上がらない場合でも、原因の多くは環境・詰まり・消耗品の劣化といった、比較的シンプルな要素から発生しています。
・最近立ち上がりが遅い
・夏場だけ停止しやすい
・圧が不安定で設備が止まる
こうした症状が見られる場合は、まず設置環境と消耗品の状態をチェックしてみてください。
岡谷酸素では、コンプレッサーの点検・診断・環境改善のご相談を随時受け付けております。
「原因が分からない」「すぐに見に来てほしい」という場合も、お気軽にお問い合わせください。
現場に合わせた最適な改善方法を、経験豊富なスタッフがご提案いたします。