電気代の高騰が続く中、「どこからコスト削減に手を付ければよいのか分からない」と感じている工場長・経営者の方は多いのではないでしょうか。
設備投資は簡単にできない一方で、毎月確実に出ていく電気代は経営をじわじわと圧迫します。
実は、工場で使われる電力の中でもコンプレッサー(圧縮機)は最大級の電力消費設備です。
現場によっては、工場全体の電力使用量の約3割を占めるケースも珍しくありません。
言い換えれば、圧縮エアーの使い方を見直すことは、
「コスト削減の宝の山を掘り起こす」ことでもあります。
本記事では、エネルギー多消費型工場を想定し、今日から検討できる圧縮エアーのムダ削減ポイントを5つに整理して解説します。
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目次 |
圧縮エアーのコスト構造を知る
まず押さえておきたいのが、「圧縮エアーはタダではない」という事実です。
圧縮エアーは、電気エネルギー → 機械エネルギー → 熱を伴いながら空気を圧縮という工程を経て作られます。
この過程で、投入した電力の多くは熱として失われ、実際に“使えるエネルギー”として残るのはごく一部です。
そのため圧縮エアーは、工場内エネルギーの中でも非常にコスト効率が悪いと言われています。
よく例えられるのが、「1円分の圧縮エアーを作るために、実際には数円分の電気代がかかっている」という話です。
それにもかかわらず、
・常時エアを吹きっぱなし
・使っていない設備にエア供給
・必要以上に高い圧力設定
といった使われ方が、現場では少なくありません。
エア漏れが生む“見えない損失”
圧縮エアーのムダで、最も分かりやすく、かつ放置されがちなのがエア漏れです。
「シューッ」という小さな音でも、年間で見ると驚くほどの損失になります。
例えば、直径1mm程度の穴が配管や継手に空いている場合。
条件(圧力・稼働時間)にもよりますが、年間で数万円〜十数万円分の電気代が、ただ空気を捨てるために使われている計算になります。
しかもエア漏れは、
・配管の継手
・カプラ
・ホースの劣化
・バルブの締め忘れ
など、工場内の至る所に点在します。
1か所あたりの損失は小さく見えても、「10か所」「20か所」と積み重なれば、コンプレッサー1台分に相当する負荷になることもあります。
エア漏れ対策は、投資額が小さく、効果が出やすい最優先項目です。
圧力最適化という考え方
次に見直したいのが、設定圧力の適正化です。
多くの工場で、「昔からこの設定だから」「念のため高めにしている」という理由で、必要以上に高い圧力が設定されています。
一般的に、吐出圧力を0.1MPa下げると、消費電力は数%削減できると言われています。
たった0.1MPaと思われるかもしれませんが、コンプレッサーは常時稼働する設備です。
年間で見れば、
・電気代削減
・コンプレッサー負荷低減
・故障リスク低減
といった複数の効果が同時に得られます。
ポイントは、「一番厳しい条件の設備に合わせて、全体を引き上げていないか」を確認することです。
実際には、
・一部の工程だけ高圧が必要
・適正圧力の不確認
というケースが多く、圧力の使い分けが有効です。
配管・機器改善の具体例
圧縮エアーのムダは、設備の「構造」にも潜んでいます。
ループ配管化による圧力損失低減
枝分かれが多い片側供給の配管では、末端で圧力が下がりやすくなります。
その結果、全体の設定圧力を上げざるを得なくなります。
配管をループ化することで、
・圧力損失の低減
・エア供給の安定化
が期待でき、設定圧力そのものを下げられるケースもあります。
高効率ノズルへの変更
エアブロー用途では、「ただのパイプ」「穴を開けただけのノズル」が使われていることも少なくありません。
高効率ノズルに変更することで、
・同じ作業量で使用エア量を削減
・騒音低減
といった効果が得られます。
設備を止めずに導入できる点も、大きなメリットです。
無駄をなくして利益を確保する
圧縮エアーの省エネは、「我慢する省エネ」ではありません。
ムダを見える化し、
・漏らさない
・上げすぎない
・使いすぎない
という当たり前を整えることで、生産性を落とさずにコストを削減できます。
しかも、効果は毎月の電気代として確実に積み上がるのが特徴です。
「何から始めればいいかわからない」
「本当に効果が出るのか不安」
そんな場合は、第三者の視点で現場を確認することが近道です。
岡谷酸素では、コンプレッサーや圧縮エアー設備を熟知した担当者が、省エネ診断・改善提案を行っています。
現状のムダを把握するだけでも、次の一手が明確になります。
電気代対策の第一歩として、ぜひお気軽にご相談ください。